「房州うちわ」は細い竹をそのまま使った丸柄が特徴です。
そのため、持ち手のおしりの部分(柄尻)は穴があいている状態になってしまうので、そこを埋めて色付けする工程があります。

使うときにはあまり意識しない部分ですが、ここの処理にも地味に手間暇をかけているんです。


【柄詰め】

穴に細い柳の枝を詰めて穴を塞ぎます。穴の直径も竹によってさまざまなので、ちょうどはまる枝を探して差し込み、飛び出た部分をノコギリで切って平らにします。

【下塗り、上塗り】

柄尻に胡粉(ごふん)と膠(にかわ)を混ぜたものを盛るように乗せ、乾いたら、漆(うるし)を塗って綺麗に仕上げます。

 柄尻は黒が多いですが、うちわ屋さんによっては朱色などで特徴を出しているところもあります。