日本の夏は蒸し暑さが特徴ですね。
人は暑くなると汗をかき、汗は熱を奪いながら蒸発して体温を下げようとします。
日本のように湿度の高い気候では汗が蒸発して湿度が高くなった空気が体の周りにまとわりついてしまいます。
そのため、それを払い除けて少しでも湿度の低い空気を体に当てなければ汗が蒸発しにくいのです。
そこで日本では「うちわ」がとても有効なのです。
そして、「うちわ」の材料としてよく使われる竹は温暖で湿度の高い地域に分布します。
「房州うちわ」の産地である千葉県南部(房州)もまた温暖で良質な竹の産地でもあります。
日本の夏に竹製の「うちわ」がよく用いられてきたことは日本の気候をよく表しているのかもしれませんね。