多くの伝統工芸品がそうであるように「房州うちわ」も後継者不足という問題を抱えています。 そこで「房州うちわ振興協議会」ではオフシーズンの秋から冬にかけて「房州うちわ従事者入門講座」を開催しています。 実は一昨年の講座には…
「房州うちわ」の「房州」とは
千葉県の「房州うちわ」と聞いて「房総うちわ?」と勘違する人が時々いらっしゃいます。 地図を探しても「房州」という地名は存在しないので馴染みがなくても仕方がないかもしれません。 「房州」は「安房国(あわのくに) 」の別称だ…
「房州うちわ」の製作工程【貼り】
うちわの骨と面を糊で貼り合わせる工程を「貼り」といいます。 糊は紙に塗って張り合わせそうに思いますが、実は糊は骨に塗って貼り合わせます。 ちなみに、骨にも裏表があります。竹は節ごとに芽がついているのですが、その芽はうちわ…
「房州うちわ」の製作工程 【柄詰、下塗、上塗】
「房州うちわ」は細い竹をそのまま使った丸柄が特徴です。 そのため、持ち手のおしりの部分(柄尻)は穴があいている状態になってしまうので、そこを埋めて色付けする工程があります。 使うときにはあまり意識しない部分ですが、ここの…
「房州うちわ」と地理・歴史
なぜ、千葉の南部(房州)でうちわ作りが大々的に行われるようになったのでしょう。 房総半島南部(房州)は海流の影響により温暖な気候で、良質な竹が取れます。 一方、うちわ作りのルーツは江戸にあります。 元々房州は竹を東京に送…
「房州うちわ」の製作工程【編竹】
「割竹(さきだけ)」の工程で割いた竹を糸で編んでいく工程を「編竹(あみだけ)」といいます。 「房州うちわ」は丸い竹をそのまま割いて作られるため、割いた直後は骨竹は円状になっています。 これを平面にするためには、左右から順…
「房州うちわ」の製作工程【皮むき】
竹林から「うちわ」の材料となる竹を切り出して一定の長さに切り揃えた後に、節に付いている「皮」を取る工程があります。 ひとつひとつ手作業で皮むきをする地味な工程ですが、こういった作業を積み重ねてうちわを作っていきます。
「房州うちわ」の製作工程【割竹】
直径およそ1.5㎝程の女竹を一定の薄さになるまで割いてうちわの骨を作ります。この工程を「割竹(さきだけ)」といいます。 竹は曲げに強く良くしなる皮の部分と内側の肉の部分からなります。そこで、8ないし16分割したところで竹…
「伝統的工芸品」とは
千葉県の「房州うちわ」は平成15年に「伝統的工芸品」の指定を受けました。 「伝統工芸品」という呼称と「伝統的工芸品」という呼称がありますが、どう違うのでしょうか。 昔から受け継がれてきた技術で作られる「伝統工芸品」は日本…
日本の「三大うちわ」
「房州うちわ」は「日本の三大うちわ」の一つと言われています。 それぞれのうちわの主な特徴は以下の通りです。 (1)千葉県の「房州うちわ」 細い竹を使用し、握り手が丸くて骨と一体になっている「丸柄」が特徴。 …